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(11日、フィギュアスケートGPファイナル女子SP)

 「60、何点ですか? 9点? (点数を表示する)ボードが遠くて、見えなくて」。演技を終えた後、報道陣から伝えられるまで、浅田は自分の点数を知らなかった。知ろうとしなかった。それだけ、演じた内容に満足していた。

 最初のジャンプがすべてだった。最も得意とする、トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)。滑らかな助走から一気に体を浮かせると、鋭く回りきり、着氷も決めた。出来栄え(GOE)も加えての10・21点は、自身の今季海外初戦だった中国杯のフリーで出した10・36点に迫る。

 直近のNHK杯はSP、フリーの両方で失敗し、優勝を逃す原因にもなった。「NHK杯で2回跳べず、つかみかけた感覚が薄れてきているのかなという感じがあったんですけど、今回は結構いいジャンプが跳べたので、自信を持っていいのかなと思います」

 トリプルアクセル以降のジャンプ要素は、3回転―3回転の連続ジャンプが回転不足と判定されたり、3回転ルッツは踏み切りが合わず1回転になったりと、決して完璧だったわけではない。それでも、12歳のときから跳んでいる「相棒」の復調が、うれしかった。(山下弘展)

4位の宮原「練習から緊張していて…」

 念願だったファイナルのリンク。宮原は「(演技直前の)練習から緊張していて、公式練習のときよりうまく演技できなかった」とうち明ける。技術点だけで見ると出場6選手中で3番目だったが、演技構成点で稼げなかった。「この雰囲気にも慣れたと思うので、楽しく滑ろうと思います」と引きずらなかった。