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 東京都世田谷区で2000年末、宮澤みきおさん一家4人が殺害された事件を取り上げたテレビ朝日の番組で名誉などを侵害されたとして、被害者遺族の入江杏さん(58)が14日、放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送人権委員会に審理を申し立てた。

 申立書によると、番組は昨年12月28日放送の「世紀の瞬間&未解決事件 日本の事件スペシャル『世田谷一家殺害事件』」。元FBIの男性が犯人像を探る内容。入江さんはみきおさんの妻泰子さんの姉で、事件当時隣に住んでいた。

 問題があったと指摘するのは、入江さんが男性と面談する映像。男性の見立てによる「強い怨恨(えんこん)を持つ顔見知り犯行説」を否定しているのに賛同したかのように描き、入江さんが犯人の特定につながる具体的な発言をしたかのように放送するなど「過剰な演出や恣意(しい)的な編集があった」と主張している。謝罪と訂正放送を求めてテレ朝と7回面談したが、決着しなかったという。

 14日の会見で入江さんは「あたかも犯人に心当たりがあるかのように強調された。妹たちには恨まれる節はないという思いを伝えているのに、亡くなった4人に申し訳ない」と語った。

 テレ朝広報部は「見解に相違する点があり、入江さんには放送後からご説明を続けさせていただいておりました。現時点でこちらから特に申し上げることはございません」としている。(佐藤美鈴)