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 カイロのエジプト考古学博物館で、職員の不手際であごひげの部分が根元から取れてしまったツタンカーメン王の黄金のマスクの修復が完了し、16日に報道陣に公開された。17日から展示が再開される。

 このひげは昨年8月、展示ケースの照明を調整中に作業員が過って触れて外れてしまった。博物館員が強力な接着剤でくっつけたが、接着剤が多すぎてはみ出ていたのが今年1月に発覚。博物館のずさんな管理・保全が批判されていた。

 考古省は対応策を検討。ドイツ人の専門家らを交えた修復委員会を発足させ、10月から修復を始めた。委員会によると、木の棒を使って接着剤を除去し、ひげをいったん外したうえで、付け直したという。ダマティ考古相は記者会見で「修復作業の過程で、ひげの中に黄金の管があることが判明した」と述べ、「けがの功名」もあったと強調した。

 ツタンカーメン王は紀元前14世紀の古代エジプト第18王朝のファラオ(王)。ルクソールの王家の谷にある墓は1922年に英国の考古学者ハワード・カーターにより発見され、黄金のマスクなど多数の副葬品が見つかった。マスクとひげは外れた状態で発見され、当初は別々に展示されていたが、41年に接着された。44年にもひげが外れ、付け直されたという。(カイロ=翁長忠雄)