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 精巣がんの手術と抗がん剤治療を無事に終えた東京都の大久保淳一さん(51)は2008年春から、勤務先の外資系証券会社の仕事に少しずつ復帰した。

 この年の6月、これまでの生き方を変える「転機」があった。通院する東京慈恵会医科大付属病院(東京都港区)の医師に「入院中の患者さんに会って、励ましてもらえませんか?」と頼まれた。

 かつて自分が治療で入院していた病棟へ、足を運んだ。

 「大丈夫ですよ!」。精巣がんで入院中の男性に、そう声をかけた。それまで周囲から励ましを受け続けてきた自分が、初めて「励ます側」になることができた。

 私生活では、闘病ですっかり落ちてしまった脚力の回復に取り組んだ。公園でのウォーキングから始め、徐々にランニングの距離を延ばした。12年には茨城県で開かれたフルマラソンに参加。13年6月には、闘病中の目標にしていた北海道で開かれる100キロマラソンへの復帰も果たすことができた。この頃、後に出版される手記「いのちのスタートライン」(講談社)の執筆も始めた。

 職場に復帰し、「100キロマラソンを完走する」という目標も実現できた。その一方で、「このままサラリーマンを続けていても、良いのだろうか?」と悩むようにもなった。

 「がんから生還した自分には、もっとやるべき事があるはずだ……」。思い浮かんだのは、情報提供を通じて患者を支援する活動だ。そのための一般社団法人を設立。がんで闘病中の人やその家族のための交流サイトを作ることにした。

 がんの告知以来、様々なサイト…

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