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 国連の安全保障理事会は18日午後(日本時間19日午前)、内戦が続き過激派組織「イスラム国」(IS)が台頭するシリアの和平をめざす決議案を全会一致で採択した。アサド政権と反体制派の双方が参加する「移行政権」の設置案も盛り込まれており、22万人以上の犠牲者を出した内戦が和平に向かうきっかけになるか注目されている。

 シリア内戦の「政治的な解決に重点を置いた最初の安保理決議」(潘基文(パンギムン)事務総長)となった。これまでは、内戦終結に向けた決議案は常任理事国のロシアや中国の拒否権行使で採択されなかったが、各地で無差別テロが相次ぎ、ISが犯行声明を出したことなどから、国際社会の危機感が強まっていた。

 決議は、対立するシリア政府(アサド政権)と反体制派の双方が参加する、「政権移行プロセス」についての公式交渉を来年1月初旬を目標に開くことを潘氏に求めた。その上で6カ月以内を目標に「信用できる、包括的な、無宗派の統治体制」を発足させ、新憲法制定の日程や手順を定めること、18カ月以内に新憲法に基づいて「自由で公正な」選挙を実施することへの支持を表明している。政権移行は「シリア人主導で」と強調している。

 また、決議は、全ての勢力に「市民への暴力の即時停止」を求めているが、米国やロシアなどのシリア空爆を想定し、ISやアルカイダ系「ヌスラ戦線」など安保理が指定するテロ組織との戦闘行為は除外している。(ニューヨーク=金成隆一)

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