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 化学及(および)血清療法研究所(化血研、熊本市)が強い毒性を持つボツリヌス毒素を熊本県に届け出ずに運んでいたとして、厚生労働省は21日午前、化血研に立ち入り検査を始めた。

 化血研によると、2007年10~12月に3回、今年10月に1回、熊本県内の事業所間で、無届けのままボツリヌス毒素を運んだ。運搬方法や具体的な場所などは明らかにしていない。運搬中の紛失や漏出などはなかったとしている。ボツリヌス毒素は、この毒素による中毒の治療薬などをつくる際に使われるという。

 感染症法では、危険性の高い病原体などを運搬する際は、事前に都道府県の公安委員会に届け出ることを義務づけている。ボツリヌス毒素は0・1ミリグラムを超えると必要になる。届けなかった理由について化血研は、量の確認が十分にできていなかったことなどが原因とし、この4回以外は届けていたという。

 化血研は40年以上にわたって血液製剤を不正製造していたことが分かっていて、厚労省は刑事告発や行政処分を検討している。