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 米航空宇宙局(NASA)は22日、来年3月に予定していた火星探査機「インサイト」の打ち上げを中止すると発表した。搭載する地震計の耐久性に問題が見つかり、厳しい火星の環境下での測定に耐えられないと判断した。

 次の打ち上げは、地球と火星の位置が好条件となる2018年5月ごろが有力だが、打ち上げ中止も含めて数カ月以内に方針を決めるという。

 NASAによると、フランスに開発を委託していた専用の地震計に異常が見つかった。21日に行った耐久性を調べる試験で、火星表面を想定して温度を零下45度まで下げたところ、測定精度を保つのに必要な真空状態を保てないことがわかったという。

 インサイトは、火星の表面を動き回る探査車とは異なり、着地点にとどまったまま地中の温度や内部の状態を詳しく調べる。測定データは、火星の成り立ちや進化の過程の解明に役立てるほか、米国が2030年代に計画する有人火星探査に向けた基礎データを集める役割も担っていた。NASAは「ほかの探査計画への影響はない」としている。(ワシントン=小林哲

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