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 高速増殖原型炉もんじゅなどの使用済み核燃料を運ぶ運搬船「開栄丸」がほとんど使われていない実態が批判されていたことを受けて、文部科学省は24日、開栄丸の使用を終了し、建造や維持を委託している民間企業との契約を解消する方針を明らかにした。

 文科省所管の日本原子力研究開発機構が、「原燃輸送」という会社と委託契約を結んでいる。開栄丸は2006年に建造されたが、これまでの輸送実績は4回だけ。にもかかわらず年12億円の維持費がかかっていた。11月にあった政府の行政事業レビューでは「契約の打ち切りを含めて早急に改めるべきだ」と無駄を指摘され、維持費の削減策が検討されてきた。

 文科省によると、契約期間の31年度まで使用を続けると、分割払いの建造費の残りを含めて今後169億円の負担が生じるが、使用を停止すると最大37億円に減る。この負担も減らすため、契約の解消のあり方については原燃輸送側と交渉を続けるという。24日に閣議決定された来年度予算案では、使用終了を前提に必要最低限の維持費として6億円が計上された。

 馳浩文部科学相は会見で「行政事業レビューの指摘を踏まえ適切に見直した」と述べた。(須藤大輔)