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 受験生の保護者にできることは何でしょう。息子3人が東京大学理科三類に合格し、「受験は母親が9割」(朝日新聞出版)の著者でもある佐藤亮子さんに聞く「教えて佐藤ママ」。今回は、冬休みに入ったこの時期に生活面で気をつけることを聞きました。

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 冬休みといえば、楽しい行事があり、誘惑が多いために気が緩む時期です。学校に行かないので、つい友達と連絡を取りたくなり、スマートフォンに時間を使い、そのついでにゲームをして……と長い時間を無駄にしてしまいがちです。

 実は私も、昨年はスマホのゲームにはまってしまいました。高校生の娘から「やってみないと良さも悪さも分からないでしょ」と言われて始めたのですが、10カ月やりました。同じ絵柄を消していくパズルゲームなんですが、まずその色がきれい。ステージが進むと絵柄もグレードアップして、消し方も変わるので楽しい。インターネットで攻略法を検索して、350ステージをクリアしました。

 その間は一日に4時間ぐらいゲームをしていましたね。朝に主人や娘を送り出して一段落した後は、新聞や本を読むのが日課でしたが、読みたい本に手が出ないんですよ。常にスマホの方へ手が伸びる。洗濯もそっちのけになることもあって、「これは子どももハマるわ」と思いました。ゲームへのはまり度合いは、娘も驚くほど。結局、思いきってデータを消してやめました。つくづく怖いものだなと実感しましたね。

 だから、受験生が自宅でスマホを使うようなら、巾着袋にでも入れて目に付かない場所につり下げておくなど、物理的に使えないような状態にしないとダメ。その時はお母さんやきょうだいも、スマホを一緒の袋に入れて協力した方がいいかもしれません。

 あとは人間関係。「受験に恋愛は無駄」と講演会やテレビで言ってきましたが、この直前期は友人付き合いも必要ないでしょう。息子が友達から食事に誘われた時は、断るように言いました。子どもに誘いがあったら、チェックした方がいい。うるさがられるけど、嫌なことを言うのも親の大事な役目です。

 受験は孤独なもの。自分との戦いです。人の都合に合わせてはいけないんです。第一に時間がもったいない。一度、電卓で試験日までの残り時間を分単位に直して、そこから睡眠や食事、入浴の時間を引いてみてください。ものすごく時間が足りないことに気がつきますよ。

 直前期の受験生にとって、時間の価値はいつもと違います。我が家では初詣にも行きませんでした。合格祈願を本人がする必要はありません。初詣の人出はすごいですから、外に出たら風邪を引くだけ。志望校に合格させたいと考えるなら、勉強以外に時間を使うことは無駄なんだと自覚させることが必要です。合格すれば何でもできるのですから。この時期、自分の人生がかかっていることを改めてもう一度本人に伝えてください。

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 佐藤亮子(さとう・りょうこ) 奈良県在住の専業主婦。津田塾大学を卒業後、結婚前に私立高校で2年間の英語教師を経験。3男1女の母で、3兄弟は灘中学・高校から東京大学理科三類に合格し、医学部に進む。子育て方法が話題となり、「『灘→東大理Ⅲ』の3兄弟を育てた母の秀才の育て方」(KADOKAWA)、「受験は母親が9割」(朝日新聞出版)を出版。

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 「教えて佐藤ママ」では、保護者の皆さまから子どもの勉強にまつわる質問を募集しています。「勉強に集中できない子をやる気にさせるには?」「家庭ですぐにでも始められるサポート方法は?」など、日頃の悩みや疑問を何でもお寄せください。佐藤ママからのアドバイスをこのコーナーで紹介します。

 ※お答えできない場合もありますので、あらかじめご了承ください。