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【2009年3月20日 朝刊1面】

 19日午後10時55分ごろ、群馬県渋川市北橘町八崎の老人ホーム「静養ホーム たまゆら」付近にいた人から「バリバリと音がして炎が見える」と119番通報があった。渋川広域消防本部によると、建物内にいた22人のうち、6人の死亡が確認され、重傷3人を含む4人がけがをし、救急車で前橋市などの三つの病院に搬送された。

 現場は関越自動車道渋川伊香保インターチェンジから北東に直線で約3キロの小高い丘の上にある。付近は民家が少なく、畑に囲まれている。

 近くの住民の男性(59)によると、気が付くと火の粉が8~9メートルの高さまで上がり、すでに火勢が強くて近づけない状態だった。施設の女性が「車いすの人がいる」と叫んでいるのを聞いて、出入り口付近にいた車いすに乗った3人を、近所の人と一緒に運び出したという。

 ほかに目が見えない人もおり、消防隊に助け出された数人もやけどがひどく、やっと息をしている様子だったという。

 近くに住む女性(50)は「けむりがひどくて、火の粉が飛んできたのが見えた。サイレンが聞こえて、黒い煙があがってきた」と話した。

 「老人ホーム全国ネット」のホームページによると、たまゆらは特定非営利活動法人(NPO)の彩経会が04年7月に開設した。建物は木造2階建てで37室あり、55歳以上で自立、要支援、要介護の人を受け入れている。

 高齢者向け福祉施設の火災では、1987年に東京都東村山市の特別養護老人ホームで入所者17人が焼死。この火事をきっかけに、老人ホームの防火態勢への監督が強化された。

 だが、2006年には、長崎県大村市のグループホームで入所していた高齢者7人が亡くなる火災が起きた。昨年12月に福島県いわき市の老人介護施設で発生した火災では2人が死亡、今年2月2日にも、東京都足立区の住宅型有料老人ホームが焼ける火事があり、75歳の男性が亡くなっている。

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