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【2009年3月24日 朝刊社会面】

 火災で10人の死者を出した群馬県渋川市の高齢者向け住宅「静養ホームたまゆら」=NPO法人彩経会運営=で、入所者のおむつの交換はなおざりなうえ、掃除の世話もほとんどなく、入所者は事実上、放っておかれた状態だったことが入所者や近隣の住民らの証言でわかった。県警は、こうした劣悪な管理体制が火災の被害を広げた背景にあるとみて、業務上過失致死傷容疑で捜査を進めている。

 近くの関連施設に入所している男性(54)の話では、焼け落ちた3棟には障害の重い人が振り分けられ、障害の軽い人が、重い人の部屋の掃除や世話をしていたという。男性は東京都墨田区の紹介で入所したが、「おむつのにおいがひどかった」と振り返った。

 入所者の男性も「職員が掃除をすることはほとんどなく、入所者同士でしていた」と証言。入所者がデイサービスを利用していた近くの有料老人ホームの施設長は「体の汚れ具合から、しばらく入浴していない印象を受けた」と入所者らの証言を裏付けた。

 入所者が徘徊(はいかい)し、路上や老人ホームの敷地内で倒れていることも再三あり、救急車を呼ぶこともあった。近くの有料老人ホームの施設長は何度も「たまゆら」に苦情を言ったが、なかなか対応しなかったという。施設の近くに住む女性(38)によると2年前、入所していた男性が徘徊し、2カ月間に3度も自宅の敷地内に入り込んできた。施設に連れて行くと職員は「また出ちゃったんですか」と話すだけだったという。

 ●不明者名や年齢を訂正

 火災で行方不明になっている7人について、渋川署は23日、それぞれの戸籍がある自治体などで確認した結果、施設側が示した4人の名前や年齢に誤りがあったと発表した。正しい名前と年齢は次の通り。大友良隆さん(87)▽梶藤ふみさん(85)▽沢村晴雄さん(77)▽佐藤正子さん(84)

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