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【2009年3月27日 朝刊社会面】

 群馬県渋川市の「静養ホームたまゆら」で入所者10人の犠牲を出した火災が発生し、26日で1週間。運営するNPO法人「彩経会」の高桑五郎理事長(84)は、60歳を過ぎて本格的に福祉事業を始めた。「福祉の里づくり」を目指してさまざまな試みを繰り返しては挫折してきた。自転車操業の末、経費を切りつめて建てた施設は灰になった。

 「高齢者で家族間のきずなが弱い、身寄りのない人の受け皿として、ついのすみかの事業展開をしたい」。高桑理事長は03年、東京の墨田区福祉事務所を訪れ、「たまゆら」の理念を説明した。

 自宅で生活できない生活保護受給者の受け入れ先に頭を悩ませていた区の担当者は「一にも二にも理念という人柄に安心したのだが」と語る。

 関係者によると、高桑氏は77年ごろ、障害者を雇用して織物の端切れでお守り袋などを作る福祉作業所を前橋市内で始めた。作業所を旧北橘(きたたちばな)村(現・渋川市北橘〈ほっきつ〉町)へ移した90年、デイサービスセンターと特別養護老人ホームの開設準備にかかわるようになった。知人には「自分も入れるような施設をつくりたい」と話していた。

 高桑氏は2億円を投じ、施設用地などを購入。「福祉の里」を夢見た。

 ところが、契約などをめぐる金銭トラブルが相次いだ。在宅介護の研修施設や韓国風の「オンドル風呂」を目玉に据えた機能回復訓練施設……。次々に建設した施設は、どれもうまくいかなかった。「自殺しかねない状況を何度も経験した」と知人は評す。

 02年ごろ、今回焼けた3棟を…

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