[PR]

 本は再販売価格維持制度(再販制度)に基づく定価販売が長年、当たり前とされてきたが、古本チェーン店やネット書店、電子書籍などが登場し、価格は多様化している。発売から一定期間を過ぎた本を値引き販売する「時限再販」に取り組む出版社も増えてきた。本の値段はどうあるべきか。識者らに聞いた。

隙間を突いたネット販売

 津田大介さん(ジャーナリスト)

 日本の書籍市場は良い意味でも悪い意味でも「ガラパゴス」だった。取次を介した流通網が整備され、売れ残りを返品できる委託販売制度があるため、小規模出版社の参入が容易で、その結果多様な出版物が生まれた。単行本も米国と比べると安い。

 ただ、本を取次に卸した段階で出版社に売り上げがたつことから、特に中小出版社などでは、返品があろうが、とにかく新刊を出し続ければ自転車操業できる。書店の棚には限りがあるため、出版点数が増えたことで本の回転も早くなり、店頭で地味な良書を長い時間かけて売ることがしにくくなった。

 これを大きく変えたのがアマゾンだ。ネットの特徴を生かして販売機会の少ない商品でも品ぞろえを充実させ、中古本も新品と一緒に並べる。電子書籍の値引きは当たり前。既存のルールの隙間を突くことで成長してきた。

 一般書店からの返品が4割に及ぶ状況を考えれば、「返品されるくらいなら値引きした方がいい」と考える出版社が出てきてもおかしくはない。顧客目線に立ち、再販や委託販売といった長年のルールを変えるための議論を始める時期にきたということだ。

■値引き、再販維持…

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

980円で月300本まで有料記事を読めるお得なシンプルコースのお申し込みはこちら

こんなニュースも