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 患者自身やその家族の方が、医療機関を受診をすべきかどうかの判断をする場合、まずはどの症状に着目するのが良いでしょうか。受診を考えるべきポイントを列挙してみます。

 悪寒や震え、食欲の減退、呼吸困難を伴う38度以上の発熱。10日以上継続するせき。せきに伴う胸痛、呼吸困難、あるいは血痰(けったん)。肺気腫など、肺に基礎疾患のある方の発熱。これらの症状には、風邪以外の疾患、つまり細菌感染の疾患などの可能性があり、重篤化が心配されます。

 さらに子供であれば以下の症状に注意が必要です。母乳やミルク、あるいは食事を取らない。親の目から見て、普段と違う。活気がない。鼻汁や鼻づまりの悪化または2週間以上改善しない。目やに、赤目。耳たぶを引っ張った際に、痛みを訴える。あるいは耳だれなどの感染兆候がある。こういった症状があれば、医療機関への受診を勧めます。

 もうひとつ風邪と識別する必要があるのが、インフルエンザです。先に挙げた悪寒や震え、高熱といった症状に加え、筋肉痛や関節痛などの症状がよく見られるのが特徴です。インフルエンザもウイルス感染を原因とするものですが、一般的なウイルス感染による風邪とは異なり、インフルエンザには治療に効果的な薬が存在します。ですから、疑った場合はインフルエンザを特定する検査が有効です。

 特に高齢者の場合は、肺炎などの合併症を伴って重篤な経過をたどることがあります。このため、検査で陰性であっても、インフルエンザが強く疑われる時は、治療を始めるべきだとされています。

 最初の診察時に隠れた疾患を疑い、全ての検査をするのは現実的ではありません。医師は、患者の症状や病歴をきっちりと聴取して診察をし、風邪と診断をした場合も、その後の経過をきちんと観察することが重要なのです。

 

<アピタル:医の手帳・風邪>

http://www.asahi.com/apital/healthguide/techou/

(新潟大学地域医療教育センター・魚沼基幹病院 石山貴章医師(総合診療科))

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