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 泰西名画の登場人物に自ら扮する写真作品などで国際的に高く評価される美術家の森村泰昌(64)が、拠点とする大阪の美術館では初の大規模個展を今春、大阪・中之島の国立国際美術館で開く。自画像をテーマに据える同展に向け、古今の画家の姿になりきった映像作品を制作中だ。

 ファン・ゴッホに扮した森村が、カメラを見つめる。顔にも上着にも絵の具のように顔料が塗りたくられ、ごわごわ。とても動きにくそうだ。

 昨年末、大阪市住之江区の名村造船所跡地では底冷えのなか、長編映像作品「『私』と『わたし』が出会うとき」(仮称)の撮影が進んでいた。

 森村は1985年、やはり自らゴッホの自画像に扮した作品を発表している。それまで評価されないでいた若手が、美術史にけんかをしかけるように、最も知られた自画像に扮したのだった。ところがこれを機に注目され、名画の登場人物に次々扮する美術史シリーズを展開した。その後、映画女優や三島由紀夫、ヒトラーら、20世紀の人物にも扮してきた。

 今回の個展に際し、「美術史、なかでもライフワークになった自画像を深めたい」と考えた。レオナルド・ダビンチやレンブラントらに扮した新作の写真作品と合わせ、そうした自画像が「私」について語る長編映像を見せることにした。

 画家ではなく、絵に描かれた自画像が動き、語るのだから、ゴッホなら、顔や服にも色を塗り、撮影セットも、絵に登場する部屋のように描いている。着替えも難しく、トイレに行かなくても済むよう、水分は控えた。ゴッホ姿のまま、東京・渋谷の交差点で叫ぶ撮影もあった。

 今回の映像は写真作品のガイド…

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