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 2人に1人がかかるとも言われるがん。厚生労働省は治療と仕事の両立をめざして指針をつくるが、本格的な対策はこれからだ。独自に就労を支援してきた医療機関やNPO法人もあるが、仕事を辞めざるを得ない人はいまも多い。

 大阪市の40代のプログラマーの男性は2015年冬、ゲーム開発会社を退職した。10年以上前に見つかったがんは治っているが、免疫力が落ちて疲労がたまると感染症などにかかりやすい。二つのプロジェクトリーダーを任されて忙しくなり、仕事量を減らすよう頼んだが、上司には理解されなかったという。

 働き続けたいと思ったが、仕事を減らすなら正社員の雇用形態は続けられないと言われて、辞めざるを得なかったという。病院と会社は十分な情報交換ができていなかったと思っていて、「病院と企業の距離が近くなれば違う結果だったかもしれない」と話す。

 千葉県銚子市の食品卸会社では数年前に40代の社員ががんと診断され、短時間勤務などで配慮してきた。2年ほどで通常勤務に戻ることができたという。桜井公恵社長は「社員30人ほどの会社では、一人一人の経験は代えがたい。できる限り働き続けられるよう本人と話し合ってきた」。

 医療機関は支援に力を入れつつある。全国に約400あるがん診療連携拠点病院には「がん相談支援センター」があり、電話でも相談を受け付けている。そのなかで大阪市立総合医療センターは13年から就労支援に力を入れる。徳永伸也医師は「早期発見や医療の進歩で治る確率は高まっていて、社会復帰はますます重要になっている」と語る。

 14年からは企業の人事・労務担当者のために研修会を始めた。がんと診断された際に、勤務時間に配慮して辞めさせないよう促している。15年11月の研修会では乳がんを例に、手術をして初期の薬物療法が終われば、健常者と同じ生活が送れることなどを説明した。「思っていたよりも副作用が軽かった。この調子なら仕事が続けられる」といった患者の声も紹介された。

 会場からは「本人があまり話を…

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