前田育穂
80分以内に、与えられた材料とテーマで作品をつくりなさい――。2月1日に東京都などで始まる私立中学入試で、こうしたユニークな問題を採り入れる動きが広がっている。子どもの能力を幅広くみるのが狙いだが、受験者数の伸び悩みや、大学入試改革も背景にある。
「この材料を使って与えられたテーマの作品を完成させ、150字程度の解説も書きなさい」
男子校の聖学院(東京都北区)は今年初めて、こんな問題を出す。名づけて「思考力ものづくりテスト」。2月1~4日に計7回行う入試のうちの1回で導入する。他の回は国語や算数などの学科試験が中心だ。配られる「材料」は「事前に練習されると支障がある」と非公表。80分で作品と解説文をつくらせ、教員数人で評価する。
ただ、芸術性を評価するわけではない。「テーマをどうとらえ、どう思考しながら仕上げたのかをみます」と、清水広幸副校長は説明する。
中高6年間で伸びる生徒は、中学入試で必ずしも高成績だったわけではないという。清水副校長は「詰め込んだ知識を時間内に答案に書くだけが学力とは言えない。発想力や表現力など、偏差値という物差しでは測れない力を持つ子にもぜひ来てほしい」と話す。
「成熟社会」を生きるために小…
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