能楽界の重鎮で人間国宝の能楽師ワキ方宝生流の宝生閑(ほうしょうかん)さんが1日、食道がんのため東京都練馬区の自宅で死去した。81歳だった。通夜は9日午後6時、葬儀は10日午前10時から東京都渋谷区西原2の42の1の代々幡斎場で。喪主は長男の能楽師ワキ方欣哉さん。

 ワキ方宝生流12世宗家。重厚な芸風で、能舞台を荘厳な雰囲気に包み込んだ。祖父宝生新と父弥一に師事し、41年に「葵上」で初舞台を踏み、43年に「岩船」で初ワキをつとめた。観世寿夫が率いた「冥の会」の活動に参加、ギリシャ悲劇や不条理劇にも出演した。古典の能、復曲能、新作能などの上演に欠かせない存在の一人だった。

 94年に人間国宝に認定され、96年に紫綬褒章を受章。14年に文化功労者に選ばれた。