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 ローマ法王庁(バチカン)は5日、ローマ・カトリック教会のフランシスコ法王が12日、メキシコ訪問の前にキューバに立ち寄り、ロシア正教会のキリル総主教と会談すると発表した。教会が11世紀に東西に分裂して以来、両教会のトップが会談するのは初めて。

 バチカンのロンバルディ報道官は5日の緊急会見で「史上初の会談は、両教会の関係において重要な局面だ」との声明を発表した。準備は数年かけて進められていたといい、双方の中南米訪問時期が重なったことから、キューバの首都ハバナでの会談が決まった。ラウル・カストロ議長が出迎え、両教会は会談後に共同声明に署名するという。

 ロシア正教会のイラリオン府主教もバチカンと同時刻に会見して会談の予定を発表。「中東などの地域で過激派がキリスト教徒に対する虐殺を行っており、教会間の緊密な協力が求められる状況だ」と指摘した。

 東西両教会は、「三位一体」を巡る教理上の解釈の違いなどから、1054年に相互を破門する事態に発展した。カトリック教会とロシア正教会は近年、ウクライナ西部を拠点とする東方カトリック教会の扱いなどを巡っても対立してきた。フランシスコ法王は2014年11月、キリル総主教に対して「あなたが望むどこへでも行く。あなたが呼んだら、私は行く」と伝えたと語っていた。(ローマ=山尾有紀恵、モスクワ=駒木明義