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 震災から始まった夢は何ですか? 京都市左京区の出版社「いろは出版」が震災5年を機に、6~87歳の男女30人の答えを「3・11からの夢」(1900円、税別)にまとめた。担当した同社の末永光(ひかり)さん(24)は、被災者に夢を問い続けるなか、被災地と向き合う意味を考えるようになった。

 2014年4月、入社2日目の朝、末永さんは木村行伸社長(35)に「震災当時、出版社として何もできなかった後悔がある。被災した人の力になるような本を作って」と言われた。東北には大学の卒業旅行で行ったきり。震災ボランティアの経験もなく「なぜ私が」と戸惑った。

 最初は子ども向けの防災カルタを作ろうと思い被災地を訪ねた。多くの人が笑顔だったが、将来の話に水を向けると言葉に詰まる。自治体職員まで「見えない」と言う。

 「いま必要なのは前を向くきっかけ。つまり夢なんじゃないか」とテーマを夢に絞った。だが、話を聞き始めると「現状がわかっているのか」と批判を受けた。思うように進まず、10キロ近くやせた。

 転機は昨年の3月11日。午後2時46分、宮城県気仙沼市で黙禱(もくとう)する人々に交じってサイレンを聞いたが、誰とも思いを分かち合えないと感じた。「私はよそ者だ」と腹に落ちた。無理に共感するとか、知ったかぶりをするのをやめた。「震災とちゃんと向き合いたい。失礼かもしれないけど、教えてください」と言えるようになった。

 気仙沼市の仮設商店街でコロッ…

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