井上充昌
近くの公民館で太極拳を続けています。体にいいと思い、人にも勧めたいのですが、どんな効果があるんでしょうか。福岡県福津市・三ッ橋美津子さん(69)
2月中旬のある日、横浜駅前のスタジオで週1回の太極拳教室が開かれていた。30年ほど続く老舗の教室だ。
40~80代の男女約20人が、流れるような動作を繰り返していた。衣服のすれる音が時折聞こえてくるくらいで、スタジオはしんと静まりかえっている。師範の楊玲奈さんは「腰と背骨をまっすぐに。へその下にお盆があると思い、中の水をこぼさないような気持ちで」と助言した。
横浜市に住む佐野三重子さん(63)は約20年前、病気でおなかにメスを入れた。十分な食事がとれず、「おそばだけ」という日が続いた。すがるような気持ちで教室に通い始めると、徐々に体調が回復したという。「いまでは食事が何よりの楽しみ。これも太極拳のおかげです」。同市の見波裕さん(67)は始めて2年目。「気持ちいいし、疲れにくくなった」と言う。
太極拳は中国に伝わる武術の一つ。競技としてもさかんに取り組まれており、世界規模の大会も開かれている。
一方、楊玲奈さんが指導しているのは、祖父の楊名時さん(故人)が健康作りを意識してアレンジした「楊名時太極拳の24式」だ。
楊さんによると、1950年代に中国で太極拳の動きを略式化した「24式」が生まれた。楊名時さんはそれを日本にもたらした一人で、独自の工夫を加えて普及させた。
決められた24種類の動作を1…
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