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 5月下旬の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)に向け、開催地の三重県・伊勢志摩地区で道路の補修工事が進んでいる。関連の公共事業に約62億円の県予算がつき、主要道の大半が対象となった。関係者は「サミット景気」に沸く一方、サミット後に発注が一気に冷え込む可能性を心配する声もある。

喜ぶ自治会長

 サミット主会場・賢島(かしこじま)から約5キロ北の志摩市内の県道磯部大王線。流し込んだアスファルトを2台のローラー車が何度も往復して固め、真新しい路面に変えていく。山中を走る県道伊勢磯部線(通称・伊勢道路)は、走行中に車体が揺れた以前の路面の傷みを解消し、路肩近くを覆っていた草木はきれいに刈られた。

 道路整備は、2008年の北海道洞爺湖サミット時に北海道が示した整備方針を参考にしている。「要人の車は高速で走るので平坦(へいたん)性が重要。緊急時のUターンにも備えないといけない」などとされている。

 各国首脳が陸路で賢島入りする場合のルートは県に知らされないため、複数のルートを想定し道路整備をしないといけないという。首脳が中部空港(愛知県常滑市)からヘリで直接会場入りしたとしても、県幹部は「首脳以外の国内外の来訪者の快適な利用や、住民らが使う迂回(うかい)路の安全性も目的だ」とし、整備予算も工事規模も「必要最低限」と強調する。

 志摩市内の自治会長(71)は「普段、こんな規模で補修してもらえない」と喜び、住民も理解を示しているとした。ただ、工事の一部を受注した建設業者の男性は「少しもったいない気もする」と話す。「それほどガタがきていない所の舗装も一新され、まだ使えそうなガードレールも交換された」

 県志摩建設事務所の道路などの整備費は、県予算62億円のうち約43億円を占め、同事務所の14年度の1年分の事業費(約45億円)とさほど変わらない額になった。県によると、多くの工事を地元業者が落札。県内15社でつくる県アスファルト合材協会によると、志摩市内の2業者が出荷したアスファルトの量は、3月末までの数カ月間の関連工事の概算で計2万6900トンとなり、14年度1年分の1・2倍を記録。短期間に多くの工事が集中したことで、地元の建設業界にサミット景気をもたらした。

「整備前倒し、来年が不安」

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