長崎原爆資料館(長崎市平野町)の展示がリニューアルされ、14日公開された。デジタル技術を多用し、戦争や原爆を直接知らない世代にも視覚的に訴える工夫をこらした。
原爆投下後の熱線や爆風の広がりをわかりやすく伝えるプロジェクションマッピングを新たに導入。キノコ雲が広がり、火災が起きた地域が赤やオレンジに染まったりする様子が長崎の街の模型に投影される。投下された原爆「ファットマン」が米軍基地で搭載機に積み込まれる動画も公開され、ファットマンの模型も実物と同じ黄色に再現された。また、市が米国立公文書館で収集した被爆後の長崎の記録写真も新たに公開された。
7点しか展示されていなかった被爆者らによる原爆の惨状の絵をデータ化し、241点がモニターで閲覧できるようになった。タッチパネルを操作して拡大することもできる。
田上(たうえ)富久・長崎市長は「被爆者が少なくなる中で資料館が果たす役割がさらに大きくなる」と話した。
同資料館は1996年に開館し、年間約70万人が見学する。昨年6月から始まったリニューアルの事業費は約1億4千万円。
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