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「吾輩は猫である」の世界(2) 作家・森まゆみ

 夏目漱石は明治36(1903)年3月3日の雛(ひな)の節句に、本郷区駒込千駄木町57番地に、妻と女児2人と共に引っ越してきた。彼はその時36歳で英国留学から戻ったところだった。熊本五高に戻る気はなく、東京で一高の英語嘱託と東京帝国大学講師の仕事を見つけた。

 そこに通うのに便利な家を探したのである。牛込生まれの漱石は、ここを「駒込の奥」と書いている。実はこの家には森鷗外がその10年ほど前に弟たちと住んだが漱石はそれは知らなかった。家主は斎藤阿具と言って、これも偶然ながら漱石の友人だ。彼は仙台二高に赴任していたので、この家を貸した。

 明治10年代に東京大学が本郷…

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