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 家庭の電気の購入先を選べる電力小売り全面自由化が4月1日から始まる。料金の安さで選ぶか、太陽光や原発などの電源で選ぶか。消費者の選択が未来のエネルギーのあり方を変える可能性も秘めている。

 新たな小売り電気事業者として経済産業省に登録済みの「新電力」は、企業向けと家庭向けで計200社以上。九州で家庭向けに供給予定の事業者も20以上ある。多くが九州電力より割安なプランを出し、九電からの切り替えは11日時点で約4900件。九電も新プランで対抗する。

 ただ、4月から供給ができなかったり電源構成の表示がなかったりして、選択肢や判断材料が不十分な実態も浮かぶ。

 全面自由化を前に朝日新聞の記者たちが生活を見つめ直し、電気を選んでみた。

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 記者の現在の契約はいずれも九州電力で、標準的な料金プランとされる「従量電灯B」(40アンペア)。文中の料金は九電との比較。

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溝越賢記者 一人暮らしの母、見守りサービス重視

 実家の2月分の電気使用量は257キロワット時、6383円。夏はエアコン、冬は電気ストーブを愛用し、使用量は夏冬が多い。

 昨夏にはガスコンロに代えて電磁調理器を導入した。周囲から「消し忘れが無くて安全」と強く勧められたらしい。寒い脱衣場で倒れてはいけないと電気ヒーターも設置し、着々と電化が進んでいる。

 最近は子供たちから贈られたタブレット端末で「LINE」を楽しむ。私にも時々、全部ひらがなのメッセージが届く。この端末で一緒に料金を試算した。

 利用したのは、価格比較サイト「価格コム」の電気料金比較。郵便番号、契約種別、契約容量、世帯人数などを入力すると、お得な料金プランが表示される。

 最もお得な電力会社のプランでは年間節約額は3260円と出た。だが母は「1カ月数百円安くなるだけで、わざわざ換えるのはめんどくさい」と言う。

 一方、母ががぜん興味を示したのが九電の「あんしんサポート」。使用量を随時チェックし、まったく使っていない異常があると、家族に連絡が届くサービスなどが受けられる。同社に問い合わせると、詳細を検討中で、6月ごろのスタートになりそうだという。

 福岡県みやま市が出資する自治体電力、みやまスマートエネルギーも見守りサービスがあると聞いて、問い合わせたが、対象はみやま市内だけだった。

 母は「子どもはみんな近くにいないので、家の中で何かあった時は不安」と話す。心細い心中を察し、契約を見直すだけでなく、時々電話しようと反省した。(溝越賢)

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 〈消費生活アドバイザー・辰巳菊子さんの話〉 お母様ご本人の希望のプランなのでいいと思います。契約変更に及び腰なお年寄りを若い方がサポートするのも意味があります。ただ、一人暮らしにしては料金がやや高いかもしれません。消費電力の多い家電を同時に使わない工夫などで契約容量を下げ、料金を減らせる可能性もあります。

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奥村智司記者 年間通じて一律割安のプランに注目

 2月分の電気使用量は767キ…

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