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 製薬大手ノバルティスの高血圧治療薬「ディオバン」に関する論文不正事件の裁判が東京地裁で続いている。17、18の両日は、論文の主要な筆者だった京都府立医科大の元教授が出廷。これまでの証言や証拠からは、臨床研究のゆがんだ実態が明らかになっている。

 この裁判では、薬の効果を示す臨床データを改ざんしたとして、ノバルティス社と同社元社員の白橋伸雄被告(65)が薬事法違反の罪に問われている。

 「(製薬企業などからの)奨学寄付金があるほど、実力があると認められる。寄付金をできるだけ集めるのが、教授の仕事だと思っていた」。同大でディオバンの臨床研究を統括した中心人物、松原弘明元教授は、研究を始めた理由をそう語った。

 松原元教授によると、すでにディオバンの臨床研究をしていた他大学を参考に、2003年春に自らノバルティス社に連絡。年間3千万円の奨学寄付金と、統計解析などができる人材の紹介を依頼した。そこで紹介されたのが白橋被告だった。

 白橋被告は「データの改ざんなどはしていない」と無罪を主張。「白橋被告がデータをとりまとめ、解析用のデータをつくる過程でデータを改ざんした」とする検察側と対立している。

 これまでの公判では、医師も不正をしていた可能性が浮かんでいる。

 松原元教授の下で研究の事務局を務めた医師は、データの解析方法など作業の多くで白橋被告の判断を仰いでいたと証言した。さらに、患者のデータに推測に基づく架空の補足説明を加筆した、とも告白。「研究結果に影響を及ぼす意図はなかったが、後ろめたい気持ちがあった」と述べた。

 裁判で明らかにされた別の医師の調書によると、患者のデータについて虚偽の内容を登録していたことも判明。この医師は「松原元教授から人事で優遇されたかった」と検察の調べに説明していた。(塩入彩)

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