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 富士山の突発的な噴火に備え、静岡県は登山者向けの「避難ルートマップ」を公表した。噴火歴をもとに、6種類の噴火パターンを想定し、それぞれ避難路を示したもので、県のホームページに掲載するなどして、7月の山開きに向け周知を図る。

 富士山では300年以上、噴火活動は起きていないが、2014年9月に長野・岐阜県境の御嶽山の噴火で63人の死者・行方不明者が出たことを受け、作成した。富士山には7~9月の開山期間に登ることができる。昨年は、多い日には山梨県側を含め約7700人の登山者が訪れた。

 静岡県はマップ作成にあたり、過去2300年間にあった噴火のうち、前兆がつかみにくいことがある中小規模の噴火に着目。それぞれの噴火時に溶岩が流れた範囲などを踏まえ、6種類の噴火パターン別にマップを作成した。

 想定したのは、富士宮(図のパターンⅣ)、御殿場(同Ⅵ)、須走(すばしり、同Ⅱ)の各登山道付近で噴火▽山頂付近で噴火▽5合目より下で噴火があり、自動車が通れる富士山スカイラインが分断された場合(同Ⅴなど)の2パターン――の計6パターン。それぞれ想定される噴火や噴石、降灰などの現象、複数の火口がつながった火口列の位置、避難すべき方向を矢印などで地図上に示したほか、文章でも記載した。

 マップは観光協会や山小屋などでも配布する予定。富士山噴火時の住民向けの広域避難計画は14年に国と静岡、山梨、神奈川3県などが作成。昨年には、山梨県が山梨側の登山者向け避難マップを公表している。(杉本崇)