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 人工知能(AI)が人間を支配する日は来るのか。約半世紀前、スタンリー・キューブリック監督が「2001年宇宙の旅」で描いたように、コンピューターが人間に反乱する日は近いのか。そんな議論が米国で盛んになっている。

 人間が、グーグルが開発したAIに囲碁の勝負で負け、AIを使ったツイッターが「ヒトラー礼賛」のつぶやきを始めて問題にもなった。AIが「一線を越える日」は刻々と近づいているかのように思えるのだが――。1980年代、いち早くペンを使ったタブレット端末の到来を予測したことで知られ、科学者、起業家、そしてAIの研究者としての顔を持ち、AIに関する近著もある「フューチャリスト(未来家)」ジェリー・カプラン氏に聞いた。

AIはオートメーションの歴史の一つ

――近著の「Humans Need Not Apply」はAIと人間が共存する労働市場のあり方などについて論じています。AIによって労働市場にどのような変化が生まれるのでしょうか。

 まず、「ロボットが人間の仕事を奪う」というとらえ方は間違っていると思います。AIは人間の歴史のなかの「自動化(オートメーション)」の延長でしかありません。

 オートメーションは常に人間の仕事を奪い、人間は常にそれに適応してきました。それはこれからも同じように続いていくと思います。

 100年前、人間は、あと50年もすればもう働かなくてよくなると考えていた。でも、そんなことはなかった。なぜなら、それは、私たちがどのように生活したいのか、何を変えたいと思うのか次第で変わるからです。

 200年前は米国人の90%が農業に従事していました。現在はたったの2%です。もし200年前にこの会話をしたら、「88%の人はどうしたらいいんだ」と思うでしょう。

 もし当時と同じ生活をいまも皆がしているのなら確かにそうでしょう。でも、200年前、いまの私たちの多くがやっている仕事は「仕事」とは考えられていなかったのです。

 改めて言えば、いま私たちが心配すべきことは、AIによって「世紀の終末」が訪れるなどという話ではなく、労働市場の変化のペースが加速していることであり、収入格差の問題のほうです。

■AIが人間の脅威になる可能性…

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