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第3回

 老僧ばかりの法隆寺に小僧として弟子入りした高田良信少年には、掃除や風呂たきという日課があった。その中で、ある意味で子どもらしからぬ「楽しみ」を見つけるのだった。それは後に、自らを「瓦礫(がれき)法師」と呼ぶきっかけになっていく。

     ◇

 近所の子らは西大門の中で野球をするんです。私も仲間に入りたいけど掃除も風呂焚(た)きもある。そこで、風呂のたき口に割り木をいっぱい入れて遊びに行くわけ。

 でまた「ちょっと行ってくるわ」と言うて、また割り木を詰めに行って。遊んでいるとおばちゃんが「早う帰って庭掃除せなあかんで」と呼びに来るの。

 風呂にくべる木はね、松のぼろぼろの古材もあれば、ヒノキの破片もある。案外小僧としたら耳年増でしてね。師匠なんかが古材の良しあしを話しているのがふと耳に入る。そのうち、だんだん古材を見分ける目が養われてきた。「この木はええから横に置いておこう」などと思うようになりました。

 焚く時は、いらん紙をもらって火種にするわけ。中にはお金を包んだ紙も無造作に混じっていてね。

 僕は法隆寺に来るときに、親から「お金は正直にせんといかん」と教えられて育ちましたから、師匠に届けました。すると師匠は「お前は正直な子どもやなあ」と。

 そこで「ちょっとやるわ」ではなくてね、「そうかあ」と言ってふところへ。こちらはちょっと期待していたんですけどね(笑)。

 紙と言えば便所。ちり紙なんて…

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