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第4回

 風呂たきに使う古材、ちり紙代わりの書跡。身近なところにある法隆寺の歴史に、高田良信少年は魅せられていく。その素地は小僧になる前から芽生えていたらしい。そこにもうひとつ、重要な「アイテム」が加わるのだった。

     ◇

 法隆寺に入る直前、1953(昭和28)年7月末ごろでした。母が私を西宮へ連れて行ってくれたことがありました。実業家の黒川家が収集した中国・日本の美術品がある黒川古文化研究所でした。立派なお座敷に上がったら、飯台の上に布を着せて古瓦をずらーっと並べて展覧会をしていた。

 その時、丸い瓦とかにはあまり興味がなかった。ところが、花模様のついた瓦があった。子どもながらにほしいなあ、と思わせる瓦やったんです。韓国慶州から出てくる宝相華紋の磚(せん)。それが瓦に興味を持つ最初でした。鮮明に覚えてます。

 後に、たまたま文化庁美術工芸課を訪ねた時、黒川古文化研究所の人も来ていました。それで、その展覧会のことを聞いてみたんです。すると、確かに昭和28年7月に古瓦の展覧会をしていたと、調べてくれました。

 この展覧会にものすごく刺激を受けたんです。その時分、法隆寺にも瓦がたくさんありました。入寺してからは、ひまさえあれば瓦を拾いにいきました。朝、聖徳太子をまつる聖霊院をお参りした帰りにも拾いにいく。たまに模様のあるのに当たるんです。

 それを師匠に見せにいくと、「…

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