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 シャープの高橋興三社長、鴻海精密工業の郭台銘会長、戴正呉副総裁の記者会見での発言は以下の通り。

 高橋興三社長 当社は昨年5月にかかげた中期経営計画を遂行してきたが、液晶事業の市場環境悪化などで経営状況は厳しく、再建に向けて抜本的構造改革の検討を進めてきた。鴻海との合意は当社の事業拡大に寄与するとともに、財務体質の改善に貢献し、ひいては(液晶パネル工場の)「堺ディスプレイプロダクト」で提携協業に成功している両社にさらに大きなシナジーが見込まれる。

 当社の強みは、革新的な技術開発力だ。鴻海の強みは、技術トレンドと市場ニーズを十分にとらえ、高品質かつ洗練された商品の世界市場展開を支援できることだ。両社の強みを融合させる。鴻海の支援で、財務体質の改善をはかり、これまで抑制せざるをえなかった成長に向けた投資をしていく。今後もシャープのブランドを維持し、世界中の顧客に向け新しい価値を提供する。

 新たなシャープ鴻海連合の結成で、シャープ自らが脱皮し、これから10年、100年にわたって世の中になくてはならない会社であるために、新しい価値を提供し続ける企業を目指す。

 郭台銘会長 私はシャープについて、この堺の施設に数年前に出資して以来、色々学んだ。その間に、シャープの技術文化やディスプレー技術のイノベーションを続けてきたことに、尊敬の念を抱くようになった。

 私は課題を甘くみてはいない。世界経済の見通しも明るいとは言えない。だが、方向性と競争力を持ち続ける限り、景気悪化を恐れることはない。

 シャープは日本企業ではなく、鴻海もまた台湾や中国企業ではない。グローバル企業だ。今回の案件はグローバルな企業が、互いに補完し合い、出資するという案件だ。

 両社の間には「企業文化の違いがあるのではないか」と考える方もいるかもしれないが、違いがあることは私たちの資産だ。

 私は、マスコミの何人かからあるストーリーを聞いた。弊社は、わなにかかったイワシの群れの中の1匹のナマズのようであるというのだ。イワシは目を覚まし、懸命に泳がないとナマズに食われてしまうと続く。私は弊社がナマズだとは、みていない。しかし、変化を促す触媒だとは思う。変化を促すことができなければ世界の競合他社が、私たちを生きたまま食べてしまう。成長するためには、泳ぎ続けないといけない。

 シャープ再建の方向性は明確だ。技術を、速く、低コストで、最高の品質で製品化できるよう支援する。そうして、再び世界的な消費者向けブランドになれるようサポートしていく。

 シャープは100年企業。どうしたら鴻海も100年の歴史を積み重ねられるか、学びたい。

会見でのやりとり

 ――なぜ鴻海を選んだのか?

 高橋社長 2年前、鴻海の本社を訪ね、技術開発の現場も見た。特に驚いたのはナノテクノロジーで、すごいハイレベルだった。加えて、今回の交渉でのスピードとパワーがすさまじかった。この二つの経験を通して、ちまたで言われるような技術・ブランドと生産力の融合を超える可能性を感じた。

 ――シャープの強みと弱みは。本当に再建できるのか?

 郭会長 強みについて語りたい。シャープのDNAの中には研究開発重視あるいは技術重視がある。弊社は研究開発をサポートするほか、迅速に製品化したり、コスト効率を高めたりするところに強みをもっている。両社は補完的な関係にあると考えている。

 ――シャープを何年で黒字化するのか?

 郭会長 私は、みなさん以上に「早く」と思っている。ただ、私は日本の文化を学んだので、もし黒字化まで2年と思っていたら、みなさんには「4年」と言うと思うが、心の中で計画を立てておきたい。できることは全部やる。

 ――1千億円の鴻海側からシャープへの預け金は何に使う?

 高橋社長 基本的には成長分野に優先投資する。ケース・バイ・ケースだが、出来る限り、運転資金に使うのは避けたい。

 戴正呉副総裁 高橋社長が言うように戦略的に早めに投資したい。でも、できれば来期に(売却した)大阪本社を買い戻したい。やっぱり100年のシャープですから。今、(売却先の)ニトリと高橋社長が一生懸命交渉していて、なかなか買い戻せない。もしできなかったら、隣に再建したい。その新しい建物の一番上に、必ず、シャープと早川徳次の博物館をつくりたい。

 ――2月の時点では4890億…

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