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 トヨタ自動車系の有力部品メーカー「アイシン・エィ・ダブリュ(AW)」(愛知県安城市)への入社を志望していた県内の20代の元女子学生が、同社の40代の元幹部から採用の見返りに不適切な関係を迫られたなどとして、男性と同社を相手取り、慰謝料計600万円の支払いを求めた損害賠償訴訟を名古屋地裁に起こしたことがわかった。3月25日付。

 訴状などによると、元幹部はトヨタ創業家一族で、元製造本部副本部長。県内の大学に在学していた女性は同社を第一志望に就職活動をしており、昨年7月下旬、アルバイト先で元幹部と知り合った。元幹部は8月、「筆記試験通ったね。ちょっと合格ラインに達していなかったが、僕の一言で、受からせたよ」と食事に誘い、その後、何度もメールやLINEで関係を迫ったという。

 女性が断ると、最終面接間近の同月30日、「うちの会社の内定は絶対にさせないので、どこか他をあたって下さい」とメールが届き、9月に不採用になった。

 元幹部は、自動織機の発明で知られるトヨタグループ創始者、故豊田佐吉氏の兄弟の孫。アイシンAWは昨年11月、この問題に関連して元幹部を処分し、会社を退いたという。

 代理人弁護士は「立場を利用し、男女関係を迫っており社会的に許されない。試験の成績を知っていることから会社の関与もあった」と話し、同社の管理責任についても問題視している。同社広報は「訴状が届いていないのでコメントは差し控えたい」とした。