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 小売り大手セブン&アイ・ホールディングス(HD)の鈴木敏文会長兼最高経営責任者(83)が7日、記者会見で「引退の決意をした」と退任を表明した。主導した子会社人事案が同日の取締役会で認められず、責任を取った。

 鈴木氏はコンビニ「セブン―イレブン」を全国1万9千店の最大手に育て上げた「コンビニの親」として知られる。退任時期も後継者も未定だ。グループの顔が突然退任を決めたことで、セブン&アイは体制の立て直しを迫られる。

 セブン&アイはこの日午前の取締役会で、セブン―イレブン・ジャパンの井阪隆一社長(58)を退任させ、古屋一樹副社長(66)を昇格させる人事案を否決した。社外取締役を中心に反対意見が出たという。

 その後、会見に臨んだ鈴木氏は「人事案が否決された責任もある」と退任理由を説明。人事案をめぐって伊藤雅俊名誉会長(91)ら創業家との意見の食い違いがあったことも明らかにした。グループの全役職から退く考えで、自身の後任は「みんなで相談してもらう。私が指名することは考えていない」と語った。

 鈴木氏は1963年にヨーカ堂(現イトーヨーカ堂)に入った。70年代初めに米国で成長していたコンビニを日本に導入し、発展させた。92年にイトーヨーカ堂社長。05年からセブン―イレブン・ジャパンや、百貨店「そごう・西武」、レストラン「デニーズ」などを運営するセブン&アイで、グループ全体を指揮してきた。