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 2020年東京五輪・パラリンピックの新しいエンブレムを選び直す大会組織委員会のエンブレム委員会(委員長=宮田亮平・文化庁長官)は8日、国内外の商標調査を通過した最終候補4作品を公開した。組織委はインターネット(www.emblem-comments.jp)やはがきで17日まで、4作品に対する評価や意見を国民から募る。25日の最終審査ではそれらの意見も参考に議論し、21人の委員の投票で、採用する作品を選ぶ。

 4作品は、それぞれの作者が作品のコンセプト(概念)を記した文章とともに公表された。宮田委員長は「議論に議論を尽くして選んだ渾身(こんしん)の作品」と語った。

 新エンブレムは昨年11月に募集を開始し、1万4599作品が集まった。予備審査で64作品に絞り、1月の本審査で4作品と次点の4作品を選んだ。選考の際、委員たちには、作者の氏名や年齢、性別など、「評価に先入観を与える恐れのある要素」は、すべて伏せられたという。

 だがその後行った商標調査を、上位4作品のうちの3作品、次点4作品のうちの2作品がクリアできなかった。このためエンブレム委は、本審査で次点にも入っていなかった作品1点を委員の投票の末に繰り上げ、8日の公表に至った。

 東京五輪・パラリンピックのエンブレムを巡っては、昨年7月にデザイナーの佐野研二郎氏が制作した作品を一度は選んだが、ベルギーの劇場のロゴと似ていると指摘されたり、選考過程の閉鎖性が問題視されたりして、9月に白紙撤回された経緯がある。

 25日の最終審査の議論と投票は非公開だが、21人の委員が、過半数の票を得る作品が出るまで最下位を振り落として投票を繰り返すやり方で、一つの作品を選ぶ。理事会の承認を経て即日、新エンブレムが公表される。(能田英二)