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 東京電力福島第一原発事故の影響で、餓死したり安楽死させられたりした牛の慰霊碑の除幕式が15日、福島県富岡町であった。双葉畜産農協(同町など)が建てた。畜産農家ら約170人が悲劇の牛たちをしのんだ。

 同農協によると、県沿岸部は原発事故前、牛の畜産が盛んだった。農家は事故後も避難先から牛舎に通って牛にえさを与えたが、国が原発20キロ圏を警戒区域として立ち入りを制限すると餓死する牛が続出した。さらに国は農家の同意を得たうえで安楽死処分を農家に指示。2014年2月までに母子牛を中心に約1700頭が処分された。

 碑には「愛牛達を、我が子同様にいとおしみ育んできた生産者にとっては、いま断腸の思いあるのみ」と刻まれた。根本信夫組合長は「組合員の高齢化、再開意欲の低下など様々な困難があるが、除幕を区切りに(福島の)畜産の再生をはかって参りたい」とあいさつした。(高田誠)