【動画】熊本の地震で道路や住宅などが被害を受けた=高橋伸竹、高橋雄大撮影
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 地震から一夜が明けた15日、震度7を観測した熊本県益城町の上空を朝日新聞社ヘリ「はつどり」で飛んだ。

 被害が目立つのは、町役場周辺の住宅街。屋根が崩れ落ち、つぶれた家屋が至る所に見られた。駐車場や田畑には、所々に地割れがあり、空き地に広げたブルーシートの上に住民が集まっていた。

 同乗した杉戸信彦・法政大准教授(変動地形学)によると、被害が目立つ地域は台地上で、地盤は比較的安定しているという。2キロほど南の山際には、活断層の布田川(ふたがわ)断層帯が走っている。今回の地震はこの断層帯と、その南の日奈久(ひなぐ)断層帯が交わる付近で起きた。

 被害が集中する理由について「活断層に近く、局所的に強い揺れが襲ったと考えられる」と話した。

 付近の九州自動車道も大きな亀裂が走り、陥没している。側壁が崩れ落ち、止まったままの車もあった。川沿いの畑には、うっすらと水が浮き上がっており、強い揺れによって起きた液状化現象ではないかと杉戸准教授は指摘する。

 益城町の西の熊本市に移動すると、熊本城の天守閣の瓦がはがれ落ち、本丸の土台が崩れて赤茶けた土がむき出しになっていた。(北林晃治)

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 防災科学技術研究所は15日未明、熊本地震で全壊した建物の分布の推定マップを公開した。被害が特に多い地域は、布田川断層帯の北側の益城町の住宅地で、北東から南西へ帯状に広がっていると推定された。

 地震計と地盤のデータから揺れの大きさを推定し、木造や鉄筋コンクリートなど建物の種類や建築年、棟数の情報と合わせ、全壊した建物の数を算出した。まだ開発中のプログラムで最も被害が多い計算式を使ったため、棟数よりも被害の傾向をとらえるのに利用してもらいたいという。