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 慣れない避難生活では、体調を崩しやすい。過ごし方によっては、重い病気を招くこともあるので注意が必要だ。

 避難所などで長時間同じ姿勢をしていると起きる可能性があるのは、肺塞栓(そくせん)症(エコノミークラス症候群)。ふくらはぎの静脈などに血栓(血の塊)ができ、それが流れて肺の血管を詰まらせる病気だ。

 車中で寝泊まりする場合はより気をつけなければならない。榛沢(はんざわ)和彦・新潟大講師(心臓血管外科)によると、新潟県中越地震では少なくとも6人が死亡したという。榛沢さんは「車中泊は長くて3日にとどめ、寝るときは座席を倒して、足を体より低い位置に置かないようにして」と話す。

 2~3時間に1回は10~20メートルでも歩くことを勧める。トイレに行くのを控えるために水分をとらなくなる人がいるが、血栓ができやすくなるため、のどが渇く前に水分をとる必要があるという。

 寒暖の差がある今の時期は、低体温症も心配される。体温が通常よりも下がることで体のバランスが崩れ、脳や心臓などの機能が低下することで起きる。重度になると意識を失ったり、血圧が低下して不整脈が出たりし、命にかかわることもある。日本医科大の横田裕行教授(救急医学)は「赤ちゃんや高齢者、糖尿病などの持病がある人には、周りの人が保温に気を配ってほしい」と語る。

 厚生労働省の指針では、ぬれた衣服は脱いで毛布にくるまるなどし、体温を保つとする。体温を上げるために栄養や水分の補給が必要としている。

 余震が続くと、地震でもないのに地面が揺れているような感覚になる「地震酔い」を訴える人も出てくるかもしれない。日本赤十字九州国際看護大の山勢善江教授は「余震への不安などのストレスも原因になる。深呼吸してリラックスすることを心がけて」と呼びかけている。