[PR]

 熊本県益城町平田の無職内村宗春さん(83)は、倒壊した家の下敷きとなり、死亡した。孫娘の愛美さん(24)らが、家のはりなどに挟まれた宗春さんに声をかけると「大丈夫、大丈夫」としっかりした声が返ってきたが、だんだん声が小さくなっていったという。

 自宅は木造2階建てで築100年以上だったが、14日の地震ではさほど揺れず、宗春さんも「あとは余震だけだから大丈夫だろう」と話していたという。

 益城町平田の西村洋介さん(38)は自宅居間で80代の祖父母と寝ていたときに激しい揺れに遭遇。天井が落下し、生き埋めになった。西村さんは、はうようにして脱出したが、祖父母は6時間後、心肺停止状態で見つかった。

 14日夜は祖父母と一緒に近くの公民館で一夜を明かしたが、15日夜になって停電が解消されたため自宅に戻ったという。「余震も落ち着き、ほとんど寝たきりの祖父には慣れた家のベッドの方がいいと考えた。家に戻っていなければ」と悔やんだ。

 益城町平田の西坂文雄さん(93)は木造2階建て民家に一人暮らし。地震当時は母屋の1階で寝ていた。「最初の晩と同じように、あっと上に持ち上げられるような、突き上げられるような揺れだった」

 14日の地震では異常がなかった母屋の2階は今回の地震でつぶれ、全体も大きく傾いた。三つの納屋も全部つぶれた。「(地震は)今度の方がひどかった。最初の地震でもう大丈夫だと思っていたのに、どうして……」

 災害対策本部がある町役場の庁舎にも亀裂が入り、職員全員が避難した。対策本部は庁舎前の駐車場へ移動した。住宅や商店が並ぶ周辺も、屋根瓦が道に散乱し、ブロック塀は軒並み倒れている。家屋はひしゃげ、電柱が傾き、電線が垂れ下がっている。