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 熊本県内で人工透析に対応する医療機関が被災し、患者に透析をできなくなる施設が相次いでいる。16日午後2時半現在、県内の21施設にのぼる。一般的に週3回必要とされる透析が1回になると、約1割の人に命の危険があるとされる。県は日本透析医会(東京都千代田区)などと連携し、受け入れが可能な施設に患者を移すなど対応を急いでいる。

 透析は腎不全で腎臓の機能が落ちた患者が、血液中の老廃物を取り除くために行う。大量の水を必要とし、電気や水が使えなくなる災害に弱い。

 純正会福島クリニック(熊本市)は透析ができなくなり、16日は隣接する玉名市のクリニックへ、車に医療スタッフが同乗して患者を連れて行ったという。

 一方、同会の良町(ややまち)クリニック(熊本市)ではまだ電気が使える。ただ、20トン分の貯水槽は16日時点で残り7トンに。このまま断水が続くと透析を続けるのが難しくなるという。16日は鹿児島県伊佐市から駆けつけた給水車から1・7トンの供給を受け、患者11人を受け入れることができた。

 夕方に透析を受けていた熊本市内の男性(78)は「娘が住む福岡に行くことも考えたが、電車などの交通機関もまひしている。被災した家のことも気がかり。治療を受けられたことに感謝したい」と話した。

 厚生労働省によると、21施設のほかに、まだ確認できていない施設もあり、今後増える可能性もある。一方、大分県では透析ができなくなった施設は確認されていないという。

 日本透析医会によると、熊本県内で受けられない場合は、福岡県の医療機関を中心に受け入れを進める方向で準備中という。秋葉隆理事は「災害時には自分の住んでいるところから離れたくないという人がいる。だが、命と健康を守るためにも主治医と相談し代わりの施設を探してほしい」と話す。

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