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 熊本、大分両県で発生している一連の地震で、震源分布の広がりが注目されている。気象庁は17日、南西側に地震活動が広がっているとして注意を呼びかけた。周辺にある活断層の地震が誘発され、地震を起こす可能性が専門家の間で議論になっている。

 「小さな地震がパラパラと起きている。先の見通しはわからないが、十分警戒していただきたい」。気象庁の担当者は会見でこう話した。マグニチュード(M)7・3の本震が起きた16日以降、震源域南西側の熊本県八代市付近でも地震が増えているという。

 政府の地震調査委員会はこの日、本震は布田川(ふたがわ)断層帯の東側の区間が活動したとの見解を示した。14日のM6・5の地震を起こした日奈久(ひなぐ)断層帯の北東部の区間はこの南隣にあたる。

 委員会では、さらにほかの活断層への影響も議論になった。ただ、委員長の平田直・東京大地震研究所教授は会見で「様々な意見があるが、委員会として合意が得られるほどにはなっていない」と話した。

 国土地理院の解析では、本震の断層は、長さ27キロにわたり最大で3・5メートル程度、横ずれしていた。地震調査委は、この区間を19キロ程度としていたが、東西により長く延び、阿蘇山の外輪山の内側に達していた。

 地震調査委は、日奈久断層帯のうち、動いていない南西の2区間について、今後30年以内にM7級の地震が起こる確率を最大でそれぞれ6%、16%としてきた。活断層としては確率が「高い」位置づけだ。

 14日に動いた区間の確率は「不明」、16日の区間は最大0・9%とされていた。平田委員長は「0・9%の確率でも現に大きな地震が起きた。どこでも地震は起きうると考えて備えてほしい」と話した。