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 熊本地震の被災地で余震への不安から車の中で長時間過ごす避難者が多くなっている現状について専門家は注意を呼びかけている。

 2004年の新潟県中越地震で、足の血栓が血流にのって肺に運ばれ血管を詰まらせる肺塞栓症の診察にあたった新潟大の榛沢(はんざわ)和彦医師は「中越地震のときよりも、肺塞栓症の患者が出るスピードが早く、人数が多い。今後さらに増えるのでは」と懸念する。

 長時間同じ姿勢でいると、ふくらはぎの静脈などに血栓ができる。

 専門家は、血栓ができるのを防ぐ対策として、水分を十分にとり、2、3時間に1回は足首を回したり歩いたりして、ふくらはぎを動かすことをすすめている。足に筋肉痛のような痛みが続く人は、検査で血栓ができていないかを調べてもらうことが重要だ。

 中越地震では発生から数日すると昼間は家の片付けなどをする人が多かったが、今回の地震では自宅が崩壊し、余震への不安から昼間も車の中で過ごす人が少なくない。さらに十分な食事や水分をとれていないことが、症状の悪化につながっている可能性があるという。榛沢さんは「テントを使った避難所が必要だが、できなければ、車中泊の人に、(足を締め付けて血液がたまるのを防ぐ)弾性ストッキングを配るべきだ」と助言している。