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水分をしっかり。小まめな歩行を心がけ、足を動かそう

 アウルさん 熊本地震(くまもとじしん)で自宅から避難(ひなん)して車中泊(しゃちゅうはく)をしていた女性が、肺塞栓(はいそくせん)症(エコノミークラス症候群(しょうこうぐん))で亡くなられたそうね。どういう病気?

 A 長い時間、車のシートなどに座って同じ姿勢で足を動かさずにいると、ふくらはぎなどの奥(おく)にある静脈の血管の内側に血の塊(かたまり)(血栓)ができる。血栓が血の流れに乗って肺へ届き、血管が詰(つ)まることで起きるんだ。

 ア 症状は?

 A ふくらはぎがむくんだり、筋肉痛のような痛みがしたりする。肺の血管が詰まって重症になった場合は、突然胸が痛くなって、息苦しくなる。最悪、意識を失い、命にかかわるよ。

 ア 注意する人は?

 A お年寄りのほか、足のけがや手術の経験、生活習慣病がある人らは気をつけた方がいい。車中泊を72時間以上続けると発症リスクが高くなるという。2004年の新潟(にいがた)県中越(ちゅうえつ)地震では、車中泊で亡くなった6人は43~50歳で、2~6日車内で寝泊(ねと)まりしていた。若くても油断は禁物だ。

 ア 予防はできないの?

 A 水を小まめに飲み、2~3時間おきに車から降りて3~5分ほど歩くといい。血栓はふくらはぎにできやすい。圧迫(あっぱく)して血液を心臓に送る力を補う「弾性(だんせい)ストッキング」があれば、寝るときにはく。足をダッシュボードの上に置いて心臓より高くするのもいい。

 ア 足を動かすのもいいとか。

 A 1時間に1度は、かかとを20~30回上下させたり足首を回したりして、ふくらはぎを動かそう。足を動かすことができない人は、家族や周りの人がふくらはぎを下から上へマッサージしてあげよう。

 ア ほかに車中泊で気をつけたほうがいい病気は?

 A 避難生活で緊張(きんちょう)が続き、眠(ねむ)れないと血圧が上がりやすい。脳卒中や心筋梗塞(こうそく)が心配だ。朝晩冷え込(こ)むから、低体温症にも気をつけ、温かくして寝よう。

<アピタル:ニュース・フォーカス・いちからわかる!>

http://www.asahi.com/apital/medicalnews/focus/(寺崎省子)

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