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 聖武(しょうむ)天皇(701~756)ゆかりの宝物などを納めた奈良・正倉院(国宝)の創建時期が、東大寺の大仏開眼(752年)とほぼ同じ752~756年ごろとみられることがわかった。宮内庁正倉院事務所が21日に発表した「正倉院紀要第38号」で報告した。奈良文化財研究所の光谷拓実(みつたにたくみ)客員研究員が、建材の年輪の幅の変動をものさしにした調査で推測した。

 創建時期については、大仏開眼の儀式用品や献納品を納めたと考えて753年とみる説や、聖武天皇の遺品を光明(こうみょう)皇后が献納した756年とする説など、複数ある。ただ、宝物の出し入れの記録などから、遅くとも759年には完成していたと考えられている。

 光谷さんは2002年以降、北倉(ほくそう)・中倉(ちゅうそう)・南倉(なんそう)の3室に仕切られた内部の天井や床、壁など計67の部材の年輪を調査。中倉の床下の部材が、741年の数年後に伐採されたことが判明した。光谷さんは「従来言われている752~756年ごろの創建と時期的に合うことが裏付けられた」としている。

 紀要はホームページ(http://shosoin.kunaicho.go.jp/別ウインドウで開きます)でも公開される。(栗田優美)