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 新選組副長として幕末の京都で治安維持にあたり、「鬼の副長」と恐れられた土方歳三(1835~69)が戊辰戦争で用いたという愛刀「大和守(やまとのかみ)源秀國(みなもとのひでくに)」を、京都市東山区の霊山(りょうぜん)歴史館が入手した。土方の刀は数本しか伝わっておらず、29日からの常設展示は注目されそうだ。

 刀は長さ68・7センチ。刀身の根元に「幕府侍 土方義豊戦刀(いくさがたな)」と土方の諱(いみな)(本名)が彫られている。鞘(さや)には螺鈿(らでん)が施され、縁金(ふちがね)には土方が愛したという梅も描かれている。

 歴史館によると、会津藩主、松平容保(かたもり)が京都守護職として上洛(じょうらく)した際に同行したお抱えの刀工、秀國が1866年8月、京都で作った。細身でやや短く、刃文(はもん)がまっすぐな戦闘用の実用刀で、戊辰戦争の鳥羽伏見の戦いなどで実際に使われたとみられるという。

 刀は宇都宮や会津で土方とともに戦った会津藩士、秋月種明に贈られた。その後、複数人を経て、東京都内の個人研究家が所蔵していた。木村武仁学芸課長は「よく切れる刀を選んだところに土方の合理的な人柄がうかがわれる。土方の刀の常時公開は初めて。多くの人に見てほしい」と話す。

 同館(075・531・3773)は原則月曜休館。入館料は大人700円など。(久保智祥)