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 ビール王国ドイツが守り続けるビール造りの金科玉条「純粋令」が制定から23日で500年になるのを記念し、法令発布の地である独南部バイエルン州インゴルシュタットで22日、式典が開かれた。メルケル首相も駆けつけ、「世界は500年で大きく変わったが、純粋令の神髄はそのままだ」とグラスを片手に節目を祝った。

 式典には、独ビール業界や政財界から800人以上が出席。メルケル氏はあいさつで、「ビールを飲みながら政府の悪口を言うのはドイツ人の基本的な欲求だ」との19世紀の鉄血宰相ビスマルクの言葉を紹介。聴衆の爆笑を誘った。

 「最古の食品関連法令」とも呼ばれる純粋令は1516年4月23日、当時のバイエルン公がビールの品質向上などを目的に、原料を「大麦、ホップ、水」に限ると定めた法律がはじまり。その後、酵母を加えるなど微修正されたが、現在も独ビールの大半が純粋令に沿って製造されている。

 一方、ドイツでも若者や女性の健康志向などから「ビール離れ」が加速。危機感を抱く業界内には純粋令に固執するあまり、世界的なクラフトビール(地ビール)のブームに乗り遅れると危惧する声もある。(インゴルシュタット=玉川透)