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 兵庫県議が政務活動費900万円余りをだまし取ったとされる事件で、神戸地検は25日、詐欺と虚偽有印公文書作成・同行使の罪に問われた元県議の野々村竜太郎被告(49)に対し、懲役3年を求刑した。神戸地裁での論告で「県議の地位と信頼を悪用した大胆不敵で狡猾(こうかつ)な犯行。裁判では否認し、反省の態度もまったくない」と述べた。

 一方、弁護側は最終弁論で「被告は記憶がなく否認せざるを得なかった。政活費は全額返還し、社会的制裁も受けた」と執行猶予付きの判決を求めた。野々村被告は最後に「収支報告書を作成した時の記憶がなく、説明責任を果たせず申し訳ありません」と謝罪した。これで審理は終わり、佐茂(さも)剛(たけし)裁判長は判決を7月6日に言い渡すと決めた。

 起訴内容によると、野々村被告は2011~13年度に受領した政活費を日帰り出張344回分の交通費や切手・事務用品代などに使ったとする書類を偽造。収支報告書に添えて県議会側に提出し、政活費913万円を詐取したとされる。検察側は論告で「書類の改ざんや虚偽の認識は明らか。詐取金は大半を貯蓄しており、私腹を肥やすための犯行だ」とも指摘した。(佐藤啓介、島脇健史)