デイサービス、いくらかかる?(介護初心者の挑戦:10)

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◇デイサービス(通所介護)で日常生活の支援を受けられる

◇デイケア(通所リハビリテーション)では機能訓練を受けられる

認知症の人に限定したデイサービスもある

 もうひとつ、ケアマネジャー(ケアマネ)の加藤さんに教えて欲しいことがあった。

 「デイサービスっていくらかかるんですか?」

 在宅で介護をする場合、施設に通う「デイサービス」を利用できる、と聞いたことがあったからだ。

 「主に日中、デイサービスセンターや特別養護老人ホームに通うもので、『3時間以上5時間未満』『5時間以上7時間未満』『7時間以上9時間未満』という3種類の時間設定があります。滞在時間によって金額も変わります」と加藤さん。

 介護職員や生活相談員、看護職員がいて、入浴や食事、レクリエーション、機能訓練などのサービスを受けられる。最近は利用者がプログラムを選べる施設も増えているという。

 「事業所の規模が小さいほど高く、大きいほど安くなりますし、要介護度が上がると利用料も上がります。お母さまのように要介護1の方が7時間以上9時間未満で利用すると、1回が628~735単位。小規模型の事業所で1単位10円とすると、1回の利用料は自己負担1割で735円になります。東京23区の場合は1単位が11・40円なので、840円近くかかります」

 入浴介助の加算は1日50単位。9時間を超えて延長する場合は1時間ごとに細かく加算され、最大14時間まで利用できる。ほかにも加算されるものが細かく定められている。

 送迎の車に看護師が同行し、デイサービスで医療行為を行う「療養通所介護」もある。難病などで医療的ケアが必要な人を対象にしていて、要介護1~5の人の利用料は3時間以上6時間未満で1007単位、6時間以上8時間未満で1511単位となっている。

 「デイサービスってお金がかかるんですね。それでも利用して、いいことがあるんですか?」。率直な疑問を加藤さんにぶつけた。

 加藤さんは力を込めた。「介護を受ける方は気分転換になり、介護される方は休息になります。それが一番大きいと思います」

 なるほど。確かに在宅介護だと、介護をする側も受ける側も煮詰まるときがありそうだ。

 「デイケアは何が違うんですか?」と、母が加藤さんに質問した。友達がデイケアに通っていると聞いたらしい。

 加藤さんが説明する。

 「デイケアは、病院・診療所・介護老人保健施設の三つの事業者に限定されています。理学療法士作業療法士言語聴覚士のいずれかを1人以上と、医師を配置することが条件で、医師の指示に基づいて運動機能や口腔(こうくう)機能の向上、栄養改善をめざす機能訓練をその施設で受けられる、というものです」

 デイケアは「1時間以上2時間未満」「2時間以上3時間未満」「3時間以上4時間未満」「4時間以上6時間未満」「6時間以上8時間未満」の5段階で利用料が設定されている。また、事業所の規模に応じて料金が変わるのは、デイサービスと同じだ。

 ちなみに、認知症の人がデイサービスを利用すると1日60単位を加算される。認知症の人に限定したデイサービスもあり、10人ほどの少人数で行われる。施設によって「単独型」「共用型」「併設型」と区分けされ、料金も異なる。要介護度によっても変わるという。

 「いまのリハビリ病院を退院されたら、お母さまはご自宅にお戻りになりますよね?」と加藤さんに聞かれ、母は「はい。そうしたいです」と答えた。

 「それでは、これまでにご説明した訪問介護や通所介護を組み合わせて、ケアプランを作っていきたいと思います」と加藤さん。

 少しイメージがつかめてきた気がする。でも、実家での母の介護と、私の仕事は両立できるのだろうか。突然、不安に襲われた。

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