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 ベトナム中部の沿岸部で魚が大量死する事案が相次ぎ、住民に不安が広がっている。この地域のハティン省にある台湾系企業の製鉄所からの排水が原因との見方が出ており、首都ハノイなど全国各地で1日、会社や政府の対応に抗議するデモが起きた。

 「製鉄所は出て行け」「経済より環境が大事だ」

 ハノイ中心部では1日午前、数百人の住民が集まり、抗議の声を上げて市内を練り歩いた。参加した市民は「怖くて魚は食べられない」「子どもたちに障害が出たらどう責任をとるのか」と不安を口にした。

 地元国営メディアなどによると、魚の大量死は4月6日以降、ハティン省やクアンチ省、トゥアティエン・フエ省など中部の海域で相次いで発覚。いずれも漁業が盛んな地域だ。ハティン省の台湾系企業の製鉄所からの排水が海に流れ込んだ可能性があるという。

 ベトナム天然資源環境省は4月27日の記者会見で、「排水に含まれる有害化学物質か赤潮が原因の可能性がある」との見方を示していた。

 市場では魚を買い控える動きも拡大。経済的な影響も懸念されている。(ハノイ=佐々木学)

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