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 国土交通省は6日、大地震時の液状化を防ぐ羽田空港の滑走路の工事で施工不良の疑いがあることが分かり、施工データも改ざんされていたと発表した。同省関東地方整備局は、施工した東亜建設工業(東京都新宿区)に調査を指示した。

 施工不良の疑いがあるのは、2015年5月~16年3月に行われた、羽田空港C滑走路の地下に薬液を注入して液状化を防ぐ工事。同社によると、計画で予定した薬液の5%の量しか注入されていなかった。地中にコンクリート片などの障害物があり、薬液を注入するための穴が計画通り掘れず、薬液が十分浸透しなかったことも原因という。

 また、工事を発注した整備局に対し、薬液注入量などのデータを改ざんし、計画通りに完了したと報告していた。2次下請け業者の作業員が1次下請け業者に指摘し、判明した。改ざんには前任の東京支店長と現在の東京支店長が関わっていたといい、同社は詳細な経緯を調査する。

 同社の松尾正臣社長は6日の記者会見で、特殊な工具を用いて薬液を注入する独自の工法を用いたことを挙げ、「新しく開発した工法で失敗は許されないというプレッシャーを支店長らが現場にかけていた。管理体制の甘さがあった」と謝罪。責任を取って辞任し、相談役に退く意向を示した。

 整備局は4月28日に同社から報告を受け、C滑走路の荷重試験をした。航空機の通常の利用に問題はなく、滑走路の利用制限はしないという。このままでは大地震発生時に液状化の恐れがあるため、同社から調査結果の報告を受けた後、是正工事の方法について検討する。(古田寛也)