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 9日投開票のフィリピン大統領選挙で南部ダバオ市長のロドリゴ・ドゥテルテ氏(71)が当選確実となった。米不動産王トランプ氏張りの過激発言で人気を集めた。市長時代に治安を改善した実績を誇るが、外交や経済政策は未知数だ。6月30日に就任する。

 地元テレビが10日午前0時(日本時間10日午前1時)までにまとめた選挙管理委員会の非公式集計(開票率約79%)では、ドゥテルテ氏が約1348万票で、アキノ大統領が後継指名した前内務自治相マヌエル・ロハス氏(58)が約795万票、女性上院議員グレース・ポー氏(47)が約763万票。ポー氏は10日未明、ドゥテルテ氏の勝利を祝福し、事実上、敗北を認めた。

 ドゥテルテ氏は、南シナ海で領有権を争う中国と「対話をする」と穏当な姿勢を示す一方で、「水上バイクで中国の人工島に行って旗を立てる」とも発言。外交手腕に不安を残す。

 経済面では、外資の出資規制緩和の方針を掲げる。同国には、日系企業1500社以上が進出。新大統領の政策を注視している。

 大統領任期は6年で再任はできない。現職のアキノ大統領は在任中6%超の経済成長を達成し、安倍晋三政権と安全保障、経済の両面で友好関係を築いた。だが、貧困や渋滞対策など国民の不満には十分応えられず、後継指名したロハス氏、路線継承を掲げたポー氏は苦戦した。(マニラ=佐々木学)